いつつ将棋教室

イベント 2019年10月1日

はじめての対局見学ツアー

中倉 彰子

8月5日、いつつ将棋教室東京府中校では、夏休みの特別企画として対局見学ツアーを実施しました。

当日、朝に千駄ヶ谷の駅にみんなで集合し、いざスタートです。

鳩森八幡神社を参拝

さて、ツアーの最初に目指すのは、鳩森八幡神社です。鳩森八幡神社といえば、日本将棋連盟の向かいに位置し、敷地内にある将棋堂には、一年を通してたくさんの将棋ファン、棋士や将棋関係者が様々な祈願をしにやってくる、いわば将棋の聖地です。

慣れないながら、大人の見よう見まねで手と口を清めたり、二礼二拍手一礼をしたり、とてもかわいい姿になんだかほっこりしました。みんなとても熱心にお祈りしていましたが、いつつの生徒たちは、神様に一体何をお祈りしていたのでしょうか。

将棋の神様に一生懸命お祈りする子どもたち

さて、鳩森八幡神社の参拝が済んだら、いよいよメインイベント対局見学が行われる日本将棋連盟へと向かいます。

プロの対局の緊張感

この日見学させていただくことになったのは、なんと竜王戦本戦トーナメント、永瀬拓矢叡王と木村一基九段(見学当日の段位)の1番。木村一基九段といえば、先日「王位」を奪取したばかり。思わぬトップ棋士どうしのカードに私もとても緊張しました。

そんな、大人たちのピリッとした空気が伝わったのか、いつもの将棋教室とは違うと察したのか、ついさっきまで和やかムードだった子どもたちが、対局室に足を踏み入れた瞬間、真剣な面持ちになりました。私も現役時代緊張しながら対局へ向かったものです。

30分くらい前に入室。皆正座大丈夫かな、おしゃべりしないようにね、と内心ひやひやとしていましたが、皆思いの外、正座もがんばっていました。棋士が入室してからは、後もずっと張り詰めた空気のまま。この空気を感じてほしいなと思いました。しばらくしてから振り駒がはじまりました。まずは、木村王位による初手、続いてによる永瀬叡王2手目、と実は見学出来たのはここまでだったのですが、ほんの一瞬、だけど、張り詰めた空気はとても重たく、二人の時間だけ止まっているように感じました。

対局見学の終了後、時間のある子どもたちはそのまま残って道場で将棋を指して帰ることになりったのですが、プロ棋士の姿に感化されたのかいつも以上にやる気に満ち溢れています。中には、「僕、将来大きくなったらプロ棋士になる」なんて子もいて。

プロ棋士の対局見学から子どもたちが何かを感じ取ってくれるといいな

今回のような対局見学は、いつつ将棋教室としては初めての試みだったのですが、本当にやってよかったと思っています。中には、やはり影響を受けたか、1年生の女の子の生徒は夕方の6時くらいまで将棋を指し続けたようで、
お母様も驚いていました。
今回の経験を通して、子どもたちが将棋に取り組む姿勢に変化があったように思い嬉しく感じています。
本当にありがたい経験をさせていただきました。
子どもたちにとって、夏休みのいい思い出ができたということもそうですが、何よりプロ棋士というホンモノに触れてもらえたというのが1番の収穫だったかなと思います。

子どもたちは大人より何倍も感受性が豊かですから、きっと色んなものを感じ吸収してくれたんじゃないかなぁと思います。

プロ棋士の指導を受けよう

いつつ将棋教室では、子どもたちにホンモノに触れてもらいたいという思いから、プロ棋士の先生から直接指導が受けられる特別プログラムを組んでいます。10月の特別プログラムでは、深浦康市九段をお招きし、特別講座や指導対局を行いますので、プロ棋士を間近で感じたいという方は奮ってご参加ください。

『プロ棋士による子どもための将棋講座』 シリーズのご案内 ゲスト:深浦康市九段

この記事の執筆者中倉 彰子

株式会社いつつ代表取締役、女流棋士。女流アマ名人戦連覇後、94年高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。プロとして公式戦を戦うだけでなく、NHK杯将棋トーナメントなどテレビ番組の司会や聞き手、イベント司会などでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、育児と仕事の両立に奮起。2007年日本女子プロ将棋協会設立に参画。事業部長として、地域や子どもたちに長く親しまれるイベント作りを心がけている。子育てエッセーを地方紙7新聞に連載し、近年は将棋と知育・育児を結びつけるような活動を広く展開。2015年10月株式会社いつつを設立、代表取締役に就任。女流二段。法政大学人間環境学部卒。東京都府中市在住。@AKIKOPDG

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