いつつ将棋教室

教室 2021年2月25日

動画視聴講座『めざせ初段!! 将棋の判断力を鍛えよう!!』の活用法

中倉 彰子

新しい将棋の勉強法

将棋の勉強法には、①詰将棋 ②実戦 ③棋譜並べ と私の時代には言われていて、私も修行時代はこの3つを主軸に勉強しました。しかし時代が移り変わり、現在では上記3つ以外にも様々な勉強法が確立されています。

例えば、「動画で学ぶ」というのも、昨今メジャーになりつつある将棋勉強法の1つです。いつつでも、「めざせ初段!!将棋の判断力を鍛えよう!!」という、見て学ぶ動画配信を制作しました。

動画配信の落とし穴

動画で将棋を学ぶことには、いい点がたくさんあります。例えば、最近では忙しいお子さんも多いですが、動画の学習であれば好きな時間に見ることができますよね。また分からないところ、見逃したり聞き逃したりしたところがあれば、何度でも繰り返し見ることができます。

ただ、これだけ聞くといいところばかりだと思われてしまいますが、実は動画の学習には1つ大きな落とし穴があります。それは「見ただけで、わかった気になってしまう」ということです。

ですので、ただ見るのではなく、実際に自分の頭を使って考えるからこそ頭に残り、それが棋力向上につながるということを大前提に動画での学習に取り組んでいただければと思います。

効果的な動画の活用法

では、動画コンテンツを使って学習する際に、どうやって頭を使って考えるといいのでしょうか。今回は、いつつ将棋教室の「めざせ初段!!将棋の判断力を鍛えよう!!」を使って、動画教材の効果的な活用法についてお伝えしたいと思います。

準備するもの:ノート・鉛筆・視聴するタブレットまたはスマホ

step1 「次の一手を考えてみましょう」 で一旦停止

いつつの動画コンテンツでは、テーマについての講義を行う中で、視聴者のお子さんに向けて「次の1手を考えてみましょう」と問いかける場面があります。まずはここで動画を一時停止にしましょう。

step2 ノートに候補手を書き出す

次に、一時停止した盤面について自分なりに考えてみて、候補の手をノートに書きましょう。(お薦めは将棋ノートですが、お子様の好きなノートでも構いません)ちなみに、ここの自分なりに考えるというのが大事なポイントになります。

どんな次の1手が考えられるかな?

step3 答え合わせ

大体の候補手を書き出せたら、最後は答え合わせです。

解説を聞いて同じ手だったら・・・すごい!です。ただ、動画ではその後も詳しく解説をしているので、1手だけあっていただけで満足せずに、その後の解説で考え方やなぜその手が良いのかを聞きましょう。

間違っていたら・・・気にしなくて大丈夫です。繰り返しになりますが、大切なのは、「自分なりに考える」という過程です。正解した時と同じように、後の解説を聞いてなぜその手が良いのかが理解できたらOKです。

ただ、やりっぱなしだと忘れてしまうこともあるので、正解をノートに書くようにしましょう。ポイントなども合わせて書いておくとより頭に残りやすくなります。

step4  今日のまとめで振り返り

最後に、テーマのまとめがテロップで流れます。

将棋には格言があります。「桂馬の高跳び歩の餌食」など覚えやすいフレーズに昔から伝わる言葉です。格言ほとではないですが、今日のまとめの言葉も、上達のヒントが詰まっている言葉ですので、これもノートに書き留めておくと良いですね。

大会前に、このまとめだけでも確認して頭に残るようにしておくと力が発揮できると思います。

間違えた回はしばらくしてまた視聴してみてくださいね。そして実戦を指す時ここで習ったテーマを思い出し使えるよう意識できるとさらにいいですね。

おすすめの視聴頻度:週1または週2程度

お子さんは楽しい動画を見慣れていますから、将棋の解説だけの動画を沢山みると飽きてしまいます。毎週水曜日など週1または週2くらいのペースで大丈夫ですので、見る時は集中してみましょう。もちろん、楽しんでいただけるなら毎日でも大歓迎です。

生徒さんの声

実際に今回紹介した活用法で動画サービスをご利用いただいている生徒さんの声を集めました。

オンライン校(のびのび将棋教室)の生徒さん

動画を少しずつ見ては、81道場で実戦しているようです。本人曰く、「ビデオを見て、勝てるようになった」とのこと。本人も対局して勝ち数が増えることや進級出来ることが嬉しい様子です。このように上達していける手段をくださって、どうも有り難うございます。

のびのび将棋教室(中上級クラス)の生徒さん

「目指せ初段」動画が大好きのようで、親子で楽しく視聴しています。特に次の一手を一時停止して考えるところが大好きなようで、本命の一手と、他にこの手も考えられるかもというのを出し切ったところで再生していろんな手順を見れて、冬休み一番の楽しみのようです。今10個目あたりまで視聴しまして、他の練習も進めつつ続きの動画も楽しみに観進めたいと思います。

ちなみに・・・

「めざせ初段!!将棋の判断力を鍛えよう!!」の制作には、元町校の荒木先生(元奨励会三段)も加わってくれています。毎回良い題材を実戦譜の中から探してくれます。

ある程度将棋の知識が身についたら、あとはその知識をどう使うか、この局面では守るのか攻めるのか、の判断力が本当に重要なんです。その判断力を磨くための局面がいっぱい詰まっています。

「めざせ初段!!将棋の判断力を鍛えよう!!」の内容を全て理解し、実戦でも同じように判断することができれば、初段の力があります。ぜひ、初段を目指して、教室でのレッスンと同時にこちらの動画サービスもお楽しみいただければと思います。

また動画配信にはVIMEOを使っています。広告やお薦めの動画が表示がなく集中して学べるツールを選んでいます。

動画配信のご登録はこちらから。

※こちらの動画はVIMEOの配信サービスを利用しています。

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この記事の執筆者中倉 彰子

株式会社いつつ代表取締役、女流棋士。女流アマ名人戦連覇後、94年高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。プロとして公式戦を戦うだけでなく、NHK杯将棋トーナメントなどテレビ番組の司会や聞き手、イベント司会などでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、育児と仕事の両立に奮起。2007年日本女子プロ将棋協会設立に参画。事業部長として、地域や子どもたちに長く親しまれるイベント作りを心がけている。子育てエッセーを地方紙7新聞に連載し、近年は将棋と知育・育児を結びつけるような活動を広く展開。2015年10月株式会社いつつを設立、代表取締役に就任。女流二段。法政大学人間環境学部卒。東京都府中市在住。@AKIKOPDG

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