いつつ将棋教室

教室の風景 2024年12月6日

いつつ教室 のびのび教室〜とある風景〜

中倉 彰子

あの藤井聡太さんも鉄道好き!

将棋好きな子どもたちの中には、鉄道好きな子どもも多くいます。実は、あの藤井聡太さんも鉄道好きで知られており、子どもたちにとって身近で憧れの存在です。いつつ教室は、そんな鉄道好きな子どもたちにとってもぴったりの環境です。教室は電車沿いに位置しており、窓から走る電車を間近に眺めることができます。特に電車好きな子どもたちにとっては、まるで特等席のような特別な空間。「先生!○○系の電車だよ!」と、電車の種類まで教えてくれる詳しい子もいます。私も「へー、○○系の電車なんだね!」と返事をするものの、正直その違いがよくわかりません。それでも、電車を見る楽しみと将棋を学ぶ楽しさが融合し、子どもたちがワクワクしている様子は後ろ姿からもひしひしと伝わってきます。

可愛らしい後ろ姿

日曜クラスでは、小さな子どもたちがリズムよく学べるよう、「電車タイム」という工夫を授業に取り入れています。対局に集中する時間と、窓から電車を眺めてリラックスする時間を交互に設けることで、子どもたちは自然にオンとオフを切り替えることができます。特に小さな子どもたちは集中できる時間が短いため、このような工夫により、楽しくポジティブな気持ちで将棋に向き合える環境を整えています。

年齢や棋力に応じて

専門コース 川﨑先生指導対局の様子

また、いつつ教室では、年齢や棋力に応じたクラスがあります。高学年の生徒が多いクラスや棋力の高いクラスでは、電車に目を向けることなく、将棋に真剣に取り組む姿が見られます。それぞれのクラスでは、在籍する子どもたちの特性に合わせたレッスンを行い、一人ひとりの成長をしっかりとサポートしています。

講師による指導対局

お楽しみプログラム

将棋には思考力や集中力を育む効果があるとされていますが、いつつ教室ではそれに加え、子どもたちが自分の「好き」を大切にしながら楽しく学べる時間を提供しています。

毎月、お楽しみプログラムと題して、マイ駒作りや団体戦、次の一手名人戦などを開催しています。

将棋はどうしても「勝ち負け」が伴うので、初心者や初級者の子どもたちはどうしても悔しい思いをすることがあります。続けていれば勝てるようになりますが、途中でつらくなったり、つまらなくなったりして辞めてしまうことも少なくありません。そこで、教室では個人の勝負とは関係ない時間を設ける工夫をしています。

例えば、いつも対局で負けてしまう子が「次の一手名人」になれることもあります。また、マイ駒作りでは、みんなでワイワイと楽しく取り組むことで、将棋以外の側面からも楽しみを感じられるようにしています。

マイ駒作り
生徒たちが作った駒
次の一手を当てる「次の一手名人戦」

将棋を指す真剣な時間と、勝ち負けとは関係ない電車タイムやさまざまなお楽しみプログラムを通して、楽しく将棋を学んでもらっています。

ここで培った力や経験が、将来の可能性を広げる一助となることを願って日々レッスンをしています。

この記事の執筆者中倉 彰子

株式会社いつつ代表取締役、女流棋士。女流アマ名人戦連覇後、94年高校3年生で女流棋士としてプロデビュー。プロとして公式戦を戦うだけでなく、NHK杯将棋トーナメントなどテレビ番組の司会や聞き手、イベント司会などでも活躍。私生活では3児の母親でもあり、育児と仕事の両立に奮起。2007年日本女子プロ将棋協会設立に参画。事業部長として、地域や子どもたちに長く親しまれるイベント作りを心がけている。子育てエッセーを地方紙7新聞に連載し、近年は将棋と知育・育児を結びつけるような活動を広く展開。2015年10月株式会社いつつを設立、代表取締役に就任。女流二段。法政大学人間環境学部卒。東京都府中市在住。@AKIKOPDG

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